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すてきになったぞ!上級編

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すてきになったぞ!上級編-1

消音はギタリストの良心
 ちょっと“センセーショナル”なテーマですね〜。自分でも、冷汗をかきながら書かざるを得ない内容になりそうです。
 このHPにアクセスしていただいている方の中には、どこかのギター教室へ通われている方もおられると思います。レッスン中、何度も(!)「消音して!」とアドヴァイスされたことがあるでしょう。


 ギターという楽器の場合、消音は音を出す以上に難しいことです。私がこれまで聴いたギター演奏で、的確に消音がされていたギタリストはたった一人です。もちろん、その他のギタリストが全く消音していなかった……という訳ではありません。消音が容易にできるところや、技術的に余裕を持てるところでは、たいていのギタリストが消音をしています。ところが、消音の方法が一様であるために、限られた個所でしか消音ができないため、演奏の随所で響きに濁りを作ってしまっていました。


 テンポの速い楽曲では、響きの濁りを不快に感じないうちに弾き進むことがあり、響きの濁りを意図した楽曲も少なくないので、やみくもに消音をする必要なないのですが、イメージされたハーモニーに違和感のある音は絶対に(!)消音しなければいけません。


 私が消音について話をしたギタリストの中には「消音は必要ない。出してしまった音には責任は持てない。」という暴言を吐いた人もいましたが、論外です。

 まず、作曲家(者)は、一つの楽曲を作るべくイメージしたときに何を前提にしているかを考えてみて下さい。私はしばしば、画家が新しいキャンバスに対峙した瞬間を想像します。一点の汚れもないキャンバスと向いあい、画家はそこに描こうとする絵をイメージしていくのですが、そのイメージが湧き出てくる直前で、日常生活の雑多な残像を白いキャンバスで払拭するのです。
 またある画家は、それまでに描いた最も気に入った絵の記憶を忘れるために、長い時間白いキャンバスと“にらめっこ”をすると言ってました。
 白いキャンバスは、音楽で言うと無音の状態と言えるでしょう。作曲家はまず“無音”を意識し、楽曲の終りでも“無音”に帰ることを意識しているのです。
 おそらく、教室に通われている方々は、楽曲が終了した意味の消音をアドヴァイスされていることでしょう。これは最も基本的で、もっとも容易な消音です。

 次ぎに消音の必要性をアドヴァイスされるヶ所はフレーズでしょう。フレーズは、しばしば声楽のブレス(息継ぎ)にたとえて指導されますが、“声楽そのものである”ことは多くの音楽書にしるされていることころす。
 まず消音の難しさを感ずるのは、このフレージングに伴う消音でしょう。楽曲終了の消音は、次ぎの瞬間に撥弦の必要がないので全ての弦に触れることが可能で、右手の掌でも、すべての左指ででも確実に消音することができます。
 ところが、消音した直後に撥弦しなければならないときには、掌などを“悠長に”使っていられません。そんなときにはアゴを使ったり足をつかったり……うそですうそです……使えたらいいな〜と常日頃思ってるものですからつい……。
 振動している弦は、10分の1秒くらい何かを触れるだけで振動を止めてしまえます。ということは、撥弦に使っていない指や押弦に使っていない指を“ちょい”と触 れればいいわけです。


 また、初歩の頃、弦を押さえきれなくて音が出なかったことを記憶しているでしょうか? つまり、弦を押さえきらなければ音はでないわけです。低音弦では雑音を生ずる可能性のある方法ですが、“押さえきれなかったこと”を応用して弦を押さえている指を浮かすと(弦から離すのではなく!)これも音が消えるわけです。
 注意しなければならないことは、素早く指を弦から離すと、リガード(スラー)と
同じで音が出てしまう可能性があるので、弦から指を離すのではなく、弦の張力で指“浮いてしまった”状態でなければいけません。またこの方法は、いくぶん切れの悪い止り方になるので、使いどころ(曲)を選ばなければならないでしょう。
 次回は、これらの消音の方法を譜例を上げて説明します。(続)

 

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