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 ど〜する音楽?中級編

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ど〜する音楽?中級編3回目

 もう1つの問題は、アウトタクトとその弾き方です。譜例1-bを見て下さい。

●譜例1-b,c,d



 これはアウトタクトの「ミ」が、音価以上に鳴り響いていることを“指示”した楽
譜です。アウトタクト以外の音も、同様に鳴り響くように弾くことを“指示”してい
ますが、ピアノのペダルを使ったときの効果に近いものがあります。1拍ウラで「ド」を弾いたときには、同じ弦を使わなければならないために「シ」の音は消えざるを得ません。

 このような押さえきれる音(あるいは押さえておける音)をめいっぱい押さえていたり、和声音であるからと開放弦の響きを鳴ったままにしておくと、確かに響きは豊に聞えますが、メロディーやベースの音の動きが不明瞭になりやすいので、必要に応じて“消音”しなければなりません。これは、このような消音をしたことのない人にとっては大仕事です。
 これから後随所で“消音”の仕方を説明しますので、中級終了後には“無意識で”余計な音をなくせるようになってください。

 それで、アウトタクトの「ミ」をどう弾くか……ですが、決して譜例1-Cのように
1小節1拍の「シ」につながってはいけません。つながるべき音は1拍オモテの「シ」とウラの「ド」です。これは「非和声音が和声音に“解決”する」ときのセオリーです。
 アウトタクトの「ミ」は音価を保った上で、「シ」とは瞬間(!)切り離された音
にならなければなりません。そこには発想記号のテヌート( - )をイメージすると
正しい弾き方ができると思います。
 ギターの楽譜には、普通リガードのための弧線しかなく、アーティキュレーションスラーもフレージングスラーもありません。そのために“解決”を意識するには読譜の経験や知識が必要になります。

 さて、1小節目のイメージができたら、この曲の弾き方が決まったと言って差しつかえありません。譜例1-Cの楽譜下に破線括弧で示したように、このエチュードは1フレーズが「1+1+2小節」の動機でできていますから、1小節2拍ウラと3小節2拍ウラの8分音符にはテヌート記号をイメージし、それぞれ1拍オモテとウラの音はレガートにつなぐ弾き方をします。
 このエチュードは2部形式で、それぞれのフレーズが同じ作りをしていますから、同じアーティキュレーションをイメージし、音楽的ピークを見つけられれば全体の表現も迷わずに見つけられるはずです。
 その音楽的ピークは“転調”が一つのキーポイントです。ト音記号のすぐとなりにあるシャープやフラット(調子記号)以外の臨時記号(♯や♭)は、作曲家が転調を意図したことを意味しており、音楽的ピークの目安になります。

 1曲目のため、すべての楽曲に共通のことまで書かざるを得ず長くなりました。 
  Andante(アンダンテ/ゆくり歩くくらいの早さ)のテンポやgracioso(グラチ
オーソ/優美に)の発想標語は次回2曲目Valsの前に記します。(続)



●譜例1-e

 その音楽的ピークは“転調”が一つのキーポイントです。ト音記号のすぐとなりに
あるシャープやフラット(調子記号)以外の臨時記号(♯や♭)は、作曲家が転調を
意図したことを意味しており、音楽的ピークの目安になります。
 ただし、単に経過音的な変化音としての臨時記号もありますから、和声(和音)の
連結がどのようになっているかを読み取れる(感じ取れる)ことも必要です。そのつ
どアドヴァイスしますので、和声(和音)を弾いてみることもしてください。
 譜例-1-eの4小節目のド♯は、転調ではなく変化音です。


 

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