平佐修.クラシカルギターウエブサイト
ホーム プロフィール 演奏会予定 楽譜・CD販売オンラインショップ 演奏MP3 リンク 平佐修へのメール
釣り竿読売新聞2003年9月6日夕刊掲載

つり竿ー19

万年 六糸坊

「つり竿ー19」(読売新聞2003年9月6日夕刊掲載)


 八月をすぎると、ヤマベ釣りの人がめっきりと少なくなる。それは、ヤマベにサビが入り始めるからである。サビとは婚姻色を指し、体全体が黒ずんであの美しさがなくなり、食味も悪くななるのである。
 道東・北では、川によって八月半ば頃にサビが入り始めることがあるが、そのサビ、二〜三年魚には入っても新子(その年に孵化した幼魚)には入らない。成熟していないために、十月に入ってもあの美しい魚体を保っているのである。今年のように春夏に釣行できなかったとき、近場の川へ釣竿をたずさえて向うことがある。
 秋とはいえまだ陽射しは強く、川原の照り返しですぐに汗ばんでくる。光線のかげんで、あちこちに小さな魚体が走るのが見える。魚は動きのある影には敏捷に反応するが、新子は警戒心に乏しく、一応逃げはするが仕掛けを流すとすぐに食いついてくる。ご飯つぶでもフキの葉を千切ったのにも、とにかくつぎつぎと食いついてくる。新子釣りの面白さだが、三〜四十匹も釣れば飽きてくる。
 午後二時頃を回ると陽射しが弱まり、ポイントも道糸の目印も見づらくなる。鮮度を保つために、浅瀬に座り込んで涼みながら腸を取りだす。胴長を靴に履き替えて川から遠ざかると、水音が賑やかな秋の虫たちの音にとってかわり、自分の影が黒く長い。川原のあちこちに待宵草の花が開いて、かたまりのところが妙に明るい。待宵沢川(羽幌川水系中二股川支流)は釣り人の呼んだ名前ではないだろうか。
 

つり竿ー19

つり竿ー1

つり竿ー11
つり竿ー2 つり竿ー12
つり竿ー3 つり竿ー13
つり竿ー4 つり竿ー14
つり竿ー5 つり竿ー15
つり竿ー6 つり竿ー16
つり竿ー7 つり竿ー17
つり竿ー8 つり竿ー18
つり竿ー9 つり竿ー19
つり竿ー10 つり竿ー20
つり竿ー21 つり竿ー31
つり竿ー22 つり竿ー32
つり竿ー23 つり竿ー33
つり竿ー24 つり竿ー34
つり竿ー25 つり竿ー35
つり竿ー26 つり竿ー36
つり竿ー27 つり竿ー37
つり竿ー28 つり竿ー38
つり竿ー29 つり竿ー39
つり竿ー30 つり竿ー40
   
つり竿ー41 つり竿ー47
つり竿ー42 つり竿ー48
つり竿ー43 つり竿ー49
つり竿ー44 つり竿ー50
つり竿ー45 つり竿ー51
つり竿ー46 つり竿ー52