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釣り竿読売新聞2004年9月4日夕刊掲載

つり竿ー42

万年 六糸坊
 

「つり竿ー42」(読売新聞2004年9月4日夕刊掲載)


 今年のように暑い夏には、釣竿をたずさえて渓谷へ分け入るのがいい。川が渓谷の様を見せるところは相当の山奥で魚影はうすくなるが、魚が釣れるか釣れないかということは二の次で、ひたすら涼をもとめての名ばかりの釣行である。渓谷の涼しさは格別で、水音につつまれている時間は何にも変えがたいものがある。
 まだ釣り気にはやっている十年ほど前の夏、南富良野町はトナシベツ川渓谷を初めて歩いた。知人から「ニジマス釣れるけど、熊の巣だよ」と聞いていたが、竿を握ると不思議に熊への恐怖感は薄らぎ、雄大な渓谷の中に溶け込めた。
 水は青く澄み大きな深みの連続だが、一向に魚信はなく川原をひたすら歩いた。そのうち頭から“魚”の文字は消え、仕掛けを流すのも形ばかり。歩を休めるために深みごとに立ち止まっていたように思うが、竿を納める気持ちにはならなかった。
 何時間歩いたのか、陽射しに夕暮れの色を感じ時計を見るとまだ午後三時すぎ。渓谷の一日は短い。「今日はおわり」と呟いて崖をはい上がり林道に出ると、思いがけない光景が目に飛び込んできた。
 林道のあちこちに水溜まりがあって、その水溜まりにキアゲハが群れているのである。その数数十頭。長いストローの口を水溜まりに突っ込み、さかんに水を吸っているようだった。
 そういえば、金蝶の沢川、銀蝶の沢川、胡蝶の沢川(いずれも鵡川水系穂別川支流)という川名がある。誰が付けた名前なのだろう……。

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